セルフメディケーション シリーズ 対談:口腔からのセルフメディケーション

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連載Vol.2 「アンチエイジング」と「食」との深いつながり 日本アンチエイジング歯科学会会長 松尾 通氏(医学博士)

日本アンチエイジング歯科学会会長 松尾 通氏(医学博士)

連載Vol.2 「アンチエイジング」と「食」との深いつながり

Q:
フード部会の話が出ましたが、日本アンチエイジング歯科学会のことをもう少し詳しくお話しくださいますか。
A:
はい。日本アンチエイジング歯科学会には「容姿管理」、「生活管理」、「寿命管理」という3つの目標があります。いつまでも若く、美しく、元気で過ごせるように…誰でもそうありたいですよね。そして我々のミッションとして、平均寿命と健康寿命の差を縮めようと。日本人の平均寿命は85歳以上(※3)と年々延びていますが、健康に日常生活をおくることができる期間は、それよりも短い。増え続けていく日本の医療費を減らすためには、専門家が健康寿命を伸ばすことに寄与していかなければなりません。

その活動の一貫として、マリンビタミンの専門家である矢澤一良教授(早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構規範科学総合研究所 教授)を学会にお招きし、セミナーなど開催しました。矢澤教授はおやつを利用した疾病予防やQOLの向上を図る「機能性おやつ」を開発するプロジェクトを進めていらっしゃいます。池田さんはいち早くこのプロジェクトに着目してるから、すごい。『ドクターズチョコレート』には推奨商品のロゴマークが付いているものね。
Q:
推奨をいただくのに2年近くかかりました(笑)。ところで松尾会長の論文にもありましたが、最近では「糖化(※4)」という言葉も聞かれるように、取りすぎによる「砂糖の害」というものがありますよね。
A:
白い砂糖にはドラッグのような習慣性があるといわれています。近ごろはスイーツブームで、その多くに砂糖が使われていますが、「老化とは何か」を考えたとき、「酸化」と「糖化」がキーワードになります。なかでも「糖化」は老化を促進させるということがはっきりわかっていて、おやつのような嗜好品についても、できるだけ糖化しにくいものにしていこうという動きがあります。砂糖に替わる甘味料として、キシリトールやマルチトールをはじめ、ラカントや麹に含まれる甘みなど、さまざまなものが出てきています。この動きは今後ますます加速するでしょう。その意味でノンシュガーの『ドクターズチョコレート』は、まさに今の時代の潮流を捉えた商品だといえますね。
※3:日本人の平均寿命
(男80.79歳、女87.05歳:厚生労働省 平成27年 簡易生命表の概況)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life15/dl/life15-15.pdf
平成22年度 厚生労働科学研究
https://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do?resrchNum=201217007A
「歯を失うと認知症のリスクが最大1.9倍に」神奈川歯科大学
http://square.umin.ac.jp/ages/press-releases/10-007.pdf
※4:糖化
身体の中でタンパク質と余分な糖が結びついてタンパク質が変性、劣化してAGEs(糖化最終生成物)という名の老化物質を生成する反応のこと。AGEsは分解されにくく、蓄積すると肌や髪、骨など全身の老化を進行させる。

VOL.3 へ続く >>

松尾 通(まつお・とおる)
プロフィール
歯学博士。松尾歯科医院院長。日本歯科大学卒。東京・目黒に松尾歯科医院を開業し、歯科医として活躍する一方、「美しい歯と笑顔」の効用と重要性を早くから説いてきた「スマイル運動」の提唱者。日本アンチエイジング歯科学会会長、一般社団法人日本歯科TC協会理事長、日本歯科審美学会顧問、米国歯科審美学会フェロー、日本歯科人間ドック学会監事など、数々の要職を務める。趣味は旅行、音楽、映画、俳句。

日本アンチエイジング歯科学会 
http://www.jd-aa.net/

美顔のススメ 口元から始めるアンチエイジング』 松尾 通 著
(インプレス・クイックブックス)

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