慢性病の根本解決を目指す「機能性医学」を推進したい- 4.機能性医学とセルフメディケーション

慢性病の根本解決を目指す「機能性医学」を推進したい- 4.機能性医学とセルフメディケーション

連載Vol.5.機能性医学とセルフメディケーション

斎藤糧三先生 (医師 / 日本機能性医学研究所所長)

連載Vol.5.機能性医学とセルフメディケーション

池田
ずっとお話を伺いながら、先生の提唱されている機能性医学はまさにセルフメディケーションと一体だと思いました。最後に、薬剤師さんにメッセージをお願いします。
斎藤
薬剤師の人たちは、薬に関して医者以上に理解が深いところもあると思います。特に薬の副作用と適正使用については、きちんと伝えてほしいですね。次に、そこから一歩広げて、患者さんご自身で病気の回復を促す「見立て」を手伝っていただければと。
池田
よく患者さんを「看る」ということですね。
斎藤
はい。たとえばコレステロールに関する薬を処方されていて、太ももなどの大きい筋肉に筋肉痛が出ているという時は、横紋筋融解症かもしれない。そういった副作用の可能性が考えられれば、ぜひ見抜いてサポートしてあげてほしい。患者さんの健康を担う一員なのだという意識を持って取り組んでほしいと思います。患者さんとコンタクトする時間を有効に使うことが大切ではないでしょうか。
池田
先生のなさっているさまざまな活動のベースには機能性医学の考えが通底していることがよくわかりました。本日はありがとうございました。
斎藤糧三先生

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斎藤 糧三(さいとう・りょうぞう)
プロフィール
医師。日本機能性医学研究所所長。1973年東京都生まれ。1998年日本医科大学を卒業後、産婦人科医に。その後、機能性医学をいち早く日本に紹介するべく日本機能性医学研究所を設立、日本で初めての認定医となる。現在、日本ファンクショナルダイエット協会副理事長、ナグモクリニック東京・アンチエイジング外来医長、サーモセルクリニック院長などを務める。栄養療法、アレルギーの根本治療、ケトジェニックダイエットの啓蒙、指導など、得意分野は多岐にわたり活動は幅広い。著書・監修本に『慢性病を根本から治す「機能性医学」の考え方』(光文社新書)、『糖質制限+肉食でケトン体回路を回し健康的に痩せる! ケトジェニックダイエット』(講談社)など多数。

「調剤薬局ジャーナル」2019年7月号より転載

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