セルフメディケーション シリーズ 対談: 糖尿病専門の内科医が語る口腔ケアの重要性

セルフメディケーション シリーズ 対談:糖尿病専門の内科医が語る口腔ケアの重要性

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連載Vol.4 糖尿病専門の内科医が語る口腔ケアの重要性 にしだわたる糖尿病内科 院長 西田 亙

にしだわたる糖尿病内科 院長 西田 亙

連載Vol.4 調剤薬局ができる呼びかけとは

池田アイコン:
2017年に「セルフメディケーション税制」が導入されましたが、実際には何をしていいのかわからないという声も聞きます。調剤薬局として、患者さんにどのような取り組みや働きかけをするといいか、アドバイスがありましたら、お聞かせください。
西田アイコン
医療費の増大が叫ばれている中で、調剤薬局でも病気予防の啓発をしていくべきだと思います。たとえば口腔ケアについて薬剤師も説明できるように勉強してほしいですね。歯ブラシとフロス、歯間ブラシの3つを薬局に置いて、患者さんの目に触れるようにするのも一案です。服薬の説明をする中で、それらの使い方を紹介するとか、色々な取り組みができるでしょう。
池田アイコン
確かに調剤薬局でそういうことを教えてもらえると、潜在的な患者さんの数も減少するかもしれませんね。
西田アイコン
ビジネス誌『PRESIDENT』に興味深い記事がありました。2012年に実施したアンケートで、シニア世代男女1000人に「健康について後悔していること」を聞いた結果、第1位が「歯の定期健診を受ければよかった」でした。さらに2018年1月号では、著名シニア100人に聞いた「40代のうちからメンテナンスをしておけばよかった体の部位」で、過半数の人が「歯」と答えています。若い頃に歯の手入れをせずに、歳をとってから入れ歯やインプラントで困っている人がたくさんいるのです。日本人が正しい口腔ケアを知って病気を予防できるように、今の状況をどうにか変えていきたいですね。
池田アイコン
先生のお話を聞いて、本当に口腔ケアが大事だということがよくわかりました。特に大和言葉と晩ごはんのお話は目からウロコでした。今日はどうもありがとうございました。

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西田 亙(にしだ・わたる)
プロフィール
糖尿病専門医、医学博士。広島県広島市出身。1988年愛媛大学医学部卒業。1993年愛媛大学大学院医学系研究科修了(医学博士)。1994年愛媛大学医学部・第二内科助手。1997年大阪大学大学院医学系研究科・神経生化学助手。2002年愛媛大学医学部附属病院・臨床検査医学(糖尿病内科)助手。2004年愛媛大学医学部で医療面接の教育責任者を担当(~2012年)。2008年愛媛大学大学院医学系研究科・分子遺伝制御内科学(糖尿病内科)特任講師。2012年、にしだわたる糖尿病内科を開院、外来で日々医療面接を実施している。

「調剤薬局ジャーナル」2018年3月号より転載

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